文豪スイング　　石川淳『焼跡のイエス』

皆様、ご機嫌いかがでしょうか。
本日は【120】バットを振りました。

葦を素材として編まれたものを
「葦簀（葭簀、よしず）」という。
ウィキペディアより引用。

文豪、石川淳の『焼跡のイエス』
を読みながらバットを振りました。

『あらすじで読む日本の名著3』
より引用。出だしだけ。

石川淳の『焼跡のイエス』

昭和二十一年七月の晦日。
明くる八月一日からは市場閉鎖の触れが出ている上野のガード下には、炎天下のむせかえるような土ほこりの中に雑草がはびこるように一塊となって葭簀囲いを並べ、商いをしている店々があった。だいたいが食い物を売る屋台で、「さあ、今日っきりだよ。明日からはだめだよ」と、女の金切り声も混じってわめきたてているのは、殺気立つほどすさまじいものであった。

ピンクの12行にして、1行5回ずつ、
【言ってバットを振り】ました。

昭和21年7月31日。
明くる8月1日から市場閉鎖。

上野のガード下、
炎天下の土ほこりの中、

雑草のように一塊となって
よしず囲いを並べ、

商いをしている店々があった。
だいたいが食い物を売る屋台、

「さあ、今日っきりだよ。
　明日からはだめだよ」と、

女の金切り声も混じって
わめきたてているのは、

殺気立つほどであった。