本日は110本バットを振りました。
私はおよそ50年前、野球観戦ではなく、野球に感染しました。
その頃の疑問は、村山と長嶋はどっちが凄いか?
この問いを、母親に訊く訳には行きませんでした。
というのも、阪神ファンの母親に訊いたところで、
答えは「村山」に決まっているからです。
公平なる審査の上、答えを訊きたいものです。
そこで私は大洋ホエールズファンの父親に訊きました。
「村山」との返事でした。
理由は、長嶋は四番バッターだが、
村山はエースで監督であり、他にそんな凄い人はいない。
なるほど。
大洋ファンがそう言うのだから、私は返す言葉がありませんでした。
もし問いが「村山」と「川上」でも同じ答えが返って来たことでしょう。
(村山と野村なら同等か)
同時に「監督」という打ちも守りもしないポジションに、尊敬を抱くようになりました。
それから50年経まして、バットを振っている私は、野球感染から立ち直ることが、出来てません。
以下は、明治時代の街の様子で、野球早慶戦がラジオから流れています。
主人公の「彼」は野球にはまだ詳しくない状況です。
その文章を箇条書きにして、バットを振りました。
青空文庫より
寺田寅彦『野球時代』
往来へ出る❺スイング、以下同じ。
そこのラジオ屋、かしこの雑貨店
店先には道ゆく人が
めいめいの用事を忘れて
立ち止まり寄り集まって
粗製拡声器の美しからぬ
騒音に聞きほれている
それが彼には意味もない風か
波の音にしか聞こえない
小店員は自転車を止め
若きサラリーマンは
靴ひもの解けたのも忘れ
魂は飛行機に乗って
青山の空をかけっている
以上70スイングでした。
「往来へ出て見ると、そこのラジオ屋、かしこの雑貨店の店先には道ゆく人がめいめいの用事を忘れて立ち止まり寄り集まって粗製拡声器の美しからぬ騒音に聞きほれている。それが彼には全くなんの意味もない風か波の音にしか聞こえないのである。小店員は自転車を止め、若きサラリーマンは靴ひもの解けたのも忘れ、魂は飛行機に乗って青山の空をかけっているのであった」
というわけで明治時代にすでに、人々は野球に感染していました。
つまり野球は面白いのです。
現代の野球人口減少は、公園の野球禁止看板と、部活のブラック指導が原因かなと考えております。
本文中に「かしこの雑貨店」とありますが、「賢い雑貨店」ではありません、念のため。
2020/05/01 素振りの本数 : 110 本
素振り収穫祭🎑
00:44 +40 本
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ミヤタのヤングドーナツ
文武両道スイング📚
19:58 +70 本
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文豪スイング 『野球時代』