素振り文武両道

バットの素振りが11年10ヶ月で60万本を超えました。

文豪スイング95 『ボールの行方』小川未明 &実話「規定打数」

本日は160本バットを振りました。

 

こんばんは、

 

たまには児童文学も、いいかなと思いまして、小川未明さんの書を読みながら、バットを振りました。

 

 

数字はバットを振った累計です。

 

青空文庫より

 

『ボールの行方』 小川未明 


正ちゃんは、いまに野球のピッチャー

になるといっています。それで、

ボールをなげて遊ぶのが大すきですが、5

 

よくボールをなくしました。10


「お母さん、ボールをなくしたから、買っておくれよ。」15

 

と、学校へいこうとしてランドセルをかたにかけながら、いいました。

 

「また、なくしたのですか。20

 

二、三日前に買ったばかりじゃありま
せんか。」

「僕、ボールがないとさびしいんだもの。」25

 

「いいえ、そう毎日、ボールばかり買ってあげられません。」30

 

と、お母さんはおっしゃいました。

「ねえ、お母さん、もうなくなさないから。35

こんどから、きっとなくなさないから。」

「なくなさないと、なんどいいましたか。40

 

ものを粗末にするからですよ。」45

 

「粗末になんかしないよ50

 

だって、どっかへいってしまうんだもの。」55

 

《中略》


「じゃ、今日は買ってあげますから、名まえを書いておきなさい。」60


といって、お母さんはボールを買うお金をくださいました。

「ありがとう!」と、正ちゃんはいただいて、65

 

元気よく出かけました。

「やさしいいいお母さんだなあ。」80

と、正ちゃんは心の中で思ったので

す。

 

 

 

最後の「やさしいお母さんだな」

 

押し問答の末の、この気持ちは立派です。

 

感動したので、この文だけ15本振りました。ほかは全部5本です。

 

ここで、早く貸せえ!と、お金をもぎ取ってしまうと、野球というものが廃れる前兆だと思います。

 

この話は昭和40〜50年ごろのようです。こういう気持ちの少年がいたのが、

 

野球が発展して行った理由の一つだと思います。

 

 

私の友達の話。

 

子供の頃、野球TV観戦、打者がバッターボックスに入る。

 

画面に、名前と打率が表示される。

 

名前は知らない人、1.000

 

幼いながらも頭が働く。

 

10割ということか!

 

王、長嶋でも3割、

 

土井、黒江で2割5分

 

森で2割4分。

 

驚愕し、近くにいたお父さんに言う。

 

「お父さん!この人凄いで10割や!」

 

父の回答は怒鳴り声、

 

「そんなもん規定打数が足りてへのんじゃー」

 

何の事か分からない、なぜ怒鳴られたかも分からない。

 

規定打席の説明もあるわけではない。

 

今の私でも、このセリフでは、バットは振れない。

 

でも彼はグレる事なく、高校3年まで野球をしたのです。

 

これも昭和40年代の話。

 

こういう少年がいたからこそ、野球が発展して行ったのでしょう。

 

 

本日の素振りの概要

 

2020/09/06 素振りの本数 : 160 本
素振り収穫祭🎑

21:02 +40 本
🍑🍑🍑🍑森永チョコボール
ピーチ味

21:11 +40 本
🍋🍋🍋🍋アサヒ ミンティア
アクアスパーク レモン


文武両道スイング📚

21:22 +80 本
📝📝📝📝📝     📝📝📝
『ボールの行方』小川未明

 

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小川未明  

ウィキペディアより

日本のアンデルセンと呼ばれました。

 

こんな人が野球を題材に書く野球って、面白いのに違いない。